緑茶ときどきコーラ

35歳、独身、一人暮らし、ぼっち、低収入、友達少、退屈な日常

読書 「美の奇人たち ~森之宮芸大前アパートの攻防~」美奈川護

久々に1冊読み終わった。9日ほどかかった。

読むのが遅いのもあるけど、生活の中で読書の優先順位が低いのがそもそもの原因か。

てか仕事から帰ってきてグラブルFGOの時間が長すぎるのが原因かもしれない。

特に今回のFGO北斎セイバーが可愛くてやらずにはいられなかったw

 

さて、今回の読書感想は「星降りプラネタリウム」、「弾丸スタントヒーローズ」に続いて、作者・美奈川護の作品。

 

 

 

 

タイトル

美の奇人たち ~森之宮芸大前アパートの攻防~

 

作者

美奈川護

 

内容紹介

逆境にメゲない”想い”がここに。

「目指せ、不労所得!」

祖父からアパートを一棟もらえることになった女性・朱里。しかし、芸大前にあるそのアパートは、卒業しても花開かず、くすぶり続ける芸術家崩れどもの巣窟だった。

引きこもりの写真家、親の脛かじりのオペラ歌手、借金まみれの陶芸家━━。孤独死した父親が売れない画家であり、芸術家によい印象がない朱里は、リフォームのためにも彼らの追い出しを決意する。

が━━。朱里は気付いていく。彼らの中に、決して揺らがぬ”魂”があることを。

(裏表紙より)

 

感想

アパートをもらうため、夢の不労所得を得るため、問題を抱える芸術家崩れの巣窟であるそのアパートの住人を追い出すべく奔走する話。

━━と思いきやラストは家族愛のある話しだった。ちょっと予想外だったというか。純粋に住人の問題を解決して夢の不労所得…ハッピーエンド!って感じだと思ってた。

といっても中盤から父親の名前がちょいちょい出てきたので売れない画家が何かを…という布石は結構あったのでそれが結ばれた形ということか。

美奈川護作品はまだ3つしか読んでないけど1番読んでて楽しかった作品かもしれない。

 

特に1章はニュースの報道とかついこの間あった24時間テレビ、京アニ事件とかを思うと考えさせられるものがあった。

カメラマンの卵が写真を撮れなくなったことをしていく話しなのだが、写真を撮れなくなった理由が、

写真を通じて知り合った視覚障害の女性、その盲導犬を被写体としてとっていた。ある日、 女性から連絡があり盲導犬が刃物で刺され異変に気付かなかった…気づけなかった女性は盲導犬を手放してしまう。

カメラマンの卵は許されるはずのない話を聞きその盲導犬の様子を見に行く。そこで思ったことが、「これはいい写真が撮れる」。

そんな自分自身に嫌気がさし、引きこもりになった。

(要約)

 こういう思いがあれば強硬的なというか相手の人権を無視するようなやり方はなくなるのになーと読みながらしみじみ思っていた。

 

基本的には挫折や困難を乗り越えて行くのを手助けする朱里の物語…ということでまとめていいだろうと思う。

ラストは売れない画家である父親をメインに朱里の家族の話しになっていくわけだけど。どんな陰謀が隠されているかと思いきや家族愛のある話しで一安心というかなんというかw

 

最後には序盤に出たきりですっかり忘れていた管理人の叔父がオチを用意していたというのもこの物語らしいラストで良かった。

 

 

最後に

読書感想って難しいよね。

いまだにこれでいいのか…っていう思いしかない。

いままでそういうことをしてこなかった反動だろうなと。

もっと上手く伝えられる人間になれるよう努力しなきゃいけないなーと思う今日この頃。